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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 紅花と光空 [02(途)up] ( No.14 )
- 日時: 2010/03/22 19:34
- 名前: 迷鎖 ◆eVKFdGz9q2 (ID: xYJBB/ey)
「うわ、何その格好。張り切ってんの?」
私の目の前に居るのは、秋原空牙。
そんな奴の格好は、灰色のパーカーに、黒のジーンズ。スニーカーは赤と白の可愛らしい靴。こっちが全部貰いたいよ。と言うか、こんな格好も似合うから羨ましい。
「別に張り切っては無いけど……蝶子の格好も、派手じゃない?」
「女の子はこんくらい普通だよ、ボケ」
空牙はうじうじとして、アイスを買っている蝶子の方を見ると言った。そんな空牙に対し、私は毒舌を吐いた。そこまででも無いけど。
私は蝶子と手を繋ぎ、空牙を置いてからスタスタと蒼霧さんとやらを探す事にした。それに気付いて空牙は私を追いかける。
「うおお……美味いな! この世界の食べ物は!」
「うるさいよ、蝶子」
蝶子が、アイスを食べながら、感服して大声を出す。少し、少しだけど周りの人の痛い目が当る。空牙も少し離れているのは気のせいか。
「しっかし、本当に居るの、蝶子」
「それは知らん。だが彼奴は遊び好きだから、“げーむせんたー”とか言うつまらない場所に居るのではないか?」
「ゲーセン、かぁ。僕あっち嫌いだな……」
私が蝶子に訊くと、蝶子が予想をして私の方に顔を向けて言う。それを聞いていた空牙が、呟いたのが聞こえた。
いや、“つまらない”とか“嫌い”とか本当に私に当てはまってるんだけど。
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