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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 紅花と光空 [02(途)up] ( No.15 )
- 日時: 2010/03/26 11:51
- 名前: 迷鎖 ◆eVKFdGz9q2 (ID: xYJBB/ey)
「ゲーセン……行くんだよね」
「当たり前。早く探し出すよ」
空牙が嫌そうに溜息を吐いて言う。
そして、馬鹿でかい音のする“ゲームセンター”へと私達は足を運ぶ。
まだゲーセンにも入っていないのに、とてもうるさい。人の声に、BGMの音とそのテンポ。ゲームをしなくても不快になりそうな感じがする。
私以外の空牙と蝶子も嫌そうにゲーセンを見つめる。
「うるさい場所よのう……」
口を開いたのは蝶子だった。不機嫌そうな顔をしている。
「……よし、千紅。お前から行け」
「はあ? ちょっ、待って蝶子!」
「問答無用じゃ。早く行け」
蝶子がそう言って私を押す。流石に蝶子の小さい体の力では私には敵わなかったので、空牙を手招きして押す様に言った。
男子の力じゃ敵わない。
「外よりうっさい!」
「では、探してくると良いぞ」
蝶子はにっこりと笑って手を振っている。空牙も居ないし、これは疲れそうな気がする。
——耳が悪くなったらあの二人のせいだな。
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