ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 紅花と光空  [02(途)up] ( No.17 )
日時: 2010/03/31 09:57
名前: 迷鎖 ◆eVKFdGz9q2 (ID: xYJBB/ey)

 「よし行くぞ! 千紅! 空牙!」
と蝶子が言って、先頭に立ってゲームコーナーの方へ向かう。
私と空牙は返事をせずに、ただただ蝶子に着いていった。
 ゲームコーナー、か。私は某手持ちゲームのゲームカセットをまじまじと見ていた。“蒼霧探し”も後にして。
 最近持っているゲームも飽きてきたし、そろそろ新しいゲームを買ってみようか。と思ったのが最初。
「このRPGなんていいじゃないか、買おうか」
「それ……飽きると思うよ。それよりは、前作の方がいいと思うんだけど……」
私がゲームを見て、選んでいると、空牙が口を出してきた。前作の方が安いしな。どうしようっかなあ。その様子を空牙が後ろから見ている。暇人なのかコイツは。
 「……空牙、千紅、ここへ来い」
私がゲームを苦戦して選んでいる途中に、蝶子に呼び出された。私はゲーム選びを一旦中止し、蝶子の居る方に渋々足を向けた。
 「……黒蝶が何でこんな所に?」
「居ては悪いのか? 上からの指令じゃ。記憶喪失した紅花と光空、勝手に行動した“誰か”を連れて来い、と言うなぁ?」
私が蝶子の所に来ると、会話を交えている蝶子……と蒼霧、と呼ばれる、左目にガーゼをしていて、白銀に黒の混ざった髪はボサボサの服装はパーカーにショートパンツ、の少女の人物。確実に敵対視してるよね、火花放ってるよね。てか蝶子って結構まともな理由でここに来ていたんだ。驚き。