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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 紅花と光空 [01(途)up] ( No.8 )
- 日時: 2010/03/20 11:05
- 名前: 迷鎖 ◆eVKFdGz9q2 (ID: xYJBB/ey)
「……昨日の夕方頃、不審者が出たそうだ」
と村岡は言ってから不審者について分かる事を口に出す。私は、窓を見ながら聞こえてくる話を聞く。
——不審者って、最近出てないなあ。
一月、二月には不審者もこの町には出なかった。何があったんだろうか。私は村岡の言った、「黄緑のポニーテール」と言う言葉だけハッキリと聞こえた。それだけでも確かに不審者だよな。
HRはすぐに終わって、すぐに一時限目が始まった。
私は、HRの話を授業中も思い浮かべて、考えていた。授業が頭に入らない。予習してて良かった。
「黄緑のポニーテールって何か子供の姿を思い出すんだよなあ……と言うか、さっき絵に描いた様な」
と、私はぼやく。
ふと顔を上げると、前に、私と同じ様に考えている男子が居る。その人物は空牙だ。
そして空牙はブツブツと呟いている。私は、そんな空牙をジィッと見る。興味があるからだ。見た所大体うじうじしている空牙が真剣に呟きながら何かを考えている。好奇心をくすぐられると言うか、まず笑える。
「では、一時限目終わるぞ」
と言う村岡の声が今までより大きかった様な気がした。
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