ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 私と船と大空と ( No.1 )
日時: 2010/03/12 17:53
名前: myself ◆IES8JQTB.6 (ID: rPXFyhjn)

〜プロローグ

1980年代 北の小さい村

人間はどこで生まれ、どこで消えていくのかは知らない。

「ココでいいんすか?」

この男も、

「はい、ありがとうございます」

この私でさえ———

「本当に大丈夫?」

知る由もないし

「本当に……大丈夫ですから」

知りたくも……いや、知りたい人間もいるだろう

「そう、じゃあ行くけど……気をつけてね、ここら辺で最近、へんな化け物が出るから」

最も、私はきっとその”化け物”の類に入るのだが

「それじゃあね」

きっと、

「本当に、ありがとうございました」

きっと———

「あ、そうだ、アンタこの村に何のようだったん———」

私は、人間じゃない。





2010年 とある旅人の語り

そこは人間の世界であり、違った。
大半の人間は「大属性」に取り込まれ、その中でも特に優れたものは「守護神」に恵まれた”才能”を発揮する。

人間であって人間でない。
その「守護神」を敵とする者もまたいる。
それは天使のような形をしていたり、爬虫類のような形をしていたりと、多種多様だった。
そして、それらを人間はなぜか「寄生虫」と呼んでいた。

そんな普通であり、普通ではない物語を経験した私は
このノートにその”物語”を纏めるとしよう。
題名は……「私と船と大空と」とでもしておこう。

あ、そうだ、この話もこのノートに……。