ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: Lost. 【№06 up】 オリキャラ求む!! ( No.15 )
- 日時: 2010/03/24 09:52
- 名前: 獅堂 暮破 (ID: QYDGIf3B)
№07 「カオス」
「ん? そこのピンク君と悪魔共は知ってるけど、君の顔は見た事がないな」
整えられた茶髪の髪、黒々とした瞳に切れ細い目、そしてもちろん俺より大きい身長。
それに人をからかっている様な口調。
なんか、腹立つ。
なんでだろうか、こいつとは絶対に合わない気がした。
「……あんた、新崎 汐?」
俺は不機嫌そうにそう尋ねた。
「ああ、そうだよ」
新崎は笑みを絶やさずそう答える。
なんかつかめない奴、それがこいつの印象だった。
「人に名を尋ねたら、自分も名乗るのがマナーじゃないかな?」
腰を屈めて俺の顔を覗き込んだ。
「嫌味か!!」そう言いたくなる。
「……日向、彪」
俺は渋々そう名乗った。
「彪、女の子みたいな名前だけど。君、一応男の子、だよね?」
あ、何だろう。
一日に二回も地雷踏まれた。
そのうち俺、一人二人殺してしまうかもしれない。
本気でそう思った。
「俺は正真正銘男だよ!! お・と・こ!!」
だんだん冷静さが失われつつある自分。
新崎は今の状況が楽しいのかクスクスと笑っていた。
「お? あっちはまた新しい喧嘩が始まってしまったみたいだね」
新崎の言葉に俺と恢吏は久我達へ目を向けた。
「おまっ、古々!! 人の頭に危ないもの突きつけるなよ!! 間違って発砲したりしたらいくら悪魔でも死ぬから」
「可愛い女の子がそんな物で戦わないで下さい」
「マスターの命令は絶対です。正直そろそろボクも面相になってきました。なんなら、こっちの弓矢で存在ごと消してさしあげましょうか?」
上から久我、環さん、古々の言葉である。
なんか、もうこの状況が普通に見えてきたよ。
「あの三人は何だかんだ言って仲が良いようだ。っと、恢吏君はあの喧嘩に今日は混ざらないのかい?」
その言葉から普段は恢吏もあの中で言い争っているようだ。
「見張り中だから」
恢吏が新崎をキッと睨みそう言った。
「見張り? 何のだよ」
俺がそう問う。
「汐が彪に手ぇ出さないようにだよ」
……あーうん。
なんだろ。
俺って男だよな!?
何で男が男に手ぇ出さなきゃならねぇんだよ。
「え、だって。お前まさか気付いてないの? 結構狙われてんだぞ」
だからお前は何で俺の心の中をそう易々と覗くんだよ。
プライバシーも何も関係なしじゃねぇか。
しかも、狙われるって何だよ。
それは普通男が女に言うセリフだ。
読者の皆さん、一つ確認良いですか。
俺は、男ですよね?
断じて男ですよねぇ!!
……誰でもいい。
このカオスな環境から、俺を助け出してくれ。