ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 白銀の少女 ( No.80 )
日時: 2010/04/05 21:23
名前: 羽鳥 (ID: LaYzdlO4)

するすると白銀の髪は茶髪に。
紫の瞳は薄紫に戻った。

木下魄→園原百合になったワケだ。

「それでっ、あなたは誰なの?!」

十夜の姿をした十夜じゃない人に尋ねた。
弥生ちゃんが笑っているのが見える。

「おれは上坂蒼。 北條十夜クンの前世。
 そして木下魄のことを想っていた人物」

『蒼クンはね、将来魄と結婚するはずだった少年なんだよ』

「なッ?!」

「そ、おれは魄と結婚するはずだったのさ。
 あの屋敷にはよく遊びに行った」

───弥生ちゃんの魄の話の中に、「よく遊びに来た少年」って出てきたよね。
もしかして、それが蒼って人なのか?!

「とっ、とにかく! 十夜に戻って!」
「ちぇ、仕方ないなあ」

十夜の姿をした蒼は、瞳を閉じた。

数分後。

何事もなかったかのように、十夜は自分のベッドの上で目覚めるのだった。