ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

夜空と僕 ( No.2 )
日時: 2010/04/02 14:26
名前: 修羅人 (ID: JgiXnGnD)


コイツハ、ナニヲカンガエテイル・・・?






まともな思考が無くなった頃______。
僕は、血だらけだった。真っ白だった服は、美しく赤に染まっていた。





コワイ





コワイ


・・・・・・・・・・・・




・・・・・・・・・・・・





「はぁ、青樹の後継者がこんなにか弱いとは。ガッカ リです。何年・・・何百年・・・青樹家は此処で終わりで すか?」
その言葉に、僕は言い返す事さえ出来なかった。
体力がもぅ無い。
僕は、体中に傷が出来ていて、痛みが止まらなかった。
酷い傷を僕は、そっと手で押さえた。
(こいつ、頭おかしいな。誘拐犯か何かだろ?こんな 風に最後まで嘘付いて、僕を殺すのか?)
ナイフが、飛んでこない。
男は腕を組み、僕をまじまじと見ている。






意識が遠くなっていく。
寒いのに、痛みは無かった。

(なんだよ、こんな死に方。)





平凡だった僕の人生



一瞬にして崩れ落ちた当たり前



幸せに気づかなかった?



そうだろうな。



僕は死ぬ



あの



当たり前、退屈で良いから・・・・



もう一度戻りたい。



死にたくない




シニタクナイ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「サヨウナラ。」
そう聞こえた気がした。
だんだんと気が遠くなっていく。
ほぼ死んだも同然な意識で、僕は言った。


「シニタクナイ」


あぁ。
この願いは届かないでしょう。
涙が、弱々しく頬を伝った。
その時__________。





操られているのか?

意志で動いているのか?

僕にも分からなかった。
体が、空気になったのか?
と、錯覚するほど軽くなった。
そして、最後に飛んできたナイフを、中指と人差し指の間に挟む様にして止めた。
『かっる。リアルにヤバくね?俺、シンジャウジャ  ン。』
凄い。興奮する。力が漲っている。
『死ぬわけねーか?まず、お前がシヌンダヨ。』
僕はそう言うと、男に向かってナイフを投げ返した。
『ん。お前のダロ?返してやるよ。』
周りのナイフも全て投げた。
男が投げた時より、高い音が出ている。
(このままなら、殺されない。)
男の肩に、ナイフが刺さった。
「・・・・・・っ!!」
『ははっ、声も出ねーか?』
そして、最後に投げたナイフが男の心臓に向かって飛んでいく。





それは、そのナイフは・・・・
掴み、止められた。









「はぁ。結羅、僕は血腥いの嫌いなんだ。」
知ってる。
そう言ったのは、僕の従兄弟。
「流石、本家の血だね。」
その言葉を聴いた瞬間、僕はその場に崩れ落ちた。
力が入らない。
少しでも動くと、傷口から血が吹き出る。
「すぐに傷の手当てしないとね。」













原水龍切。(Hraizu ryuuki)
僕の従兄弟。
最近会ってなかったな。
まぁ、イケメンで優しくて天使のような・・・?
一人っ子の僕の兄のような・・・存在。
それが、誘拐犯の処に居る。
血だらけの僕を見て、慌てない。
コイツは、偽者か?





目が覚める頃_______。

ベットに寝ていた。
全身痛くて、まともに息も出来ないくらい苦しい。
ゼーゼーと、息をしながら辺りを見回した。
包帯が巻かれているので、動きにくい。

僕の隣に、龍切。
そして、お祖父ちゃん。
心配そうでない。
(はぁ。喧嘩売ってるのかよ?・・・呆れる)
「ァ・・・ガ・・・」
喋ろうとしたが、上手くいかない。
「オォ・・・、お爺・・・チャ・・・。」
お祖父ちゃんは、僕の手を握った。
龍切は、嬉しそうだった。
「結羅、立派になったノォ〜。」
呑気なお祖父ちゃん。
龍切が、僕に話しかけた。
「本当だね、流石だよ。本家の血は強いネェ。」
「殺し屋として、頑張るのじゃぞ。」





青樹徹人(Aoki tetuhito)
お祖父ちゃん・・・・??!!
何言ってるの?!
殺し屋?嘘だろ?こんなの現実にある分けない!!
夢なのか?
俺は、人殺しになんかなりたくない!!!!
・・・・・・・・・・・・・あぁ。そっか。
お祖父ちゃん、ボケたな。
まさかそんなに酷いとは・・・





続く