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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 少年アリス ( No.1 )
- 日時: 2010/03/26 17:47
- 名前: αкαηё (ID: ZVqxEqci)
- 参照: 【少年アリス】 俺は死ぬために剣を抜くんじゃない───!
★ 序章 ★
真夜中、城内で私は誰かに追いかけられていた。
いつもなら、何か私に起こればすぐに兵隊が駆けつけてくるはず。
だけど、その日は違った。
全く誰も私を助けに来ない。
そのまま、私は廊下を走って逃げる。
しばらく逃げると、私は壁にぶつかった。
それと同時に私は追いつめられる。
そのときだった。
一瞬だが、相手の顔が見えた。
月の光が彼の顔を照らし出す。
「あ、あなたは————!」
どうして、どうして彼が?
これは、王の命令なの?
だけど、そんなことはどうでもいい。
私は、生き残る道を考えなければ。
彼のことだ。
助けてと願えば助けてくれるだろう。
「殺さないで! 何でもするわ、だから——」
しかし、彼の血相は変わらなかった。
右手に握っていた銀色の槍。
彼は私に槍を突き出した。
私は殺された————
「すまない、すまない……っ」
謝らないで。
貴方は悪くない。
王の命令を聞かなければ、貴方が殺される。
貴方が死ねば、国は滅んでしまう。
そうすれば、多くの犠牲が出る。
だから————
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