ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:    修羅−光の俺、影の俺−    ( No.2 )
日時: 2010/03/27 22:57
名前: 乙夜 (ID: kQMNZXMh)

【壱夜】人間破壊の始まり



「…めんどくせぇ」


学校の机に伏せながら小さく呟いた。
その声は誰に届く事もなく、ざわめきにより消えていった。


『うるせぇ』


ふと、弟の翔(もう一つの人格)の声が聞こえた。


「(何が?)」

『特にキャーキャー騒いでる女だよ』

「(?)」


伏せていた顔をあげ、周りを見ると女子が俺の方を見て騒いでいた。

俺は昔からよく女子に告白された。
でも、モテるかどうかは知らねぇ。


「(あぁ…ホントだな)」

『気付かねぇのかお前は』

「(悪ぃ)」



バンッ



「(あ?何だ?)」


何かの壊れる音がした。
その音のした方向に目を向ければ壊れたドアと厳つい先輩らしき人物が5人いる。


『んだ、アレ?』

「(さぁ、知らね)」


めんどうだから視線を、再度机へ向けた。


「折原修って言う奴は、どいつだ!!」


「(俺達かよ)」『俺達かよ』


俺と翔の声が見事に重なった。
まぁ、一応兄弟だからな。


「『うるせぇ』」


これもまた見事なハモりだな。

でも、教室のざわめきは一気に静まっていた。