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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 始まりは懺悔の願い ( No.34 )
- 日時: 2010/05/02 15:17
- 名前: 暗刻の導き手 ◆MCj.xXQAUE (ID: khxqjExY)
始まりの、一週間前
そして、若奈は選択した。
もう、後悔しないように。同じ間違いをしないように。
手元の携帯電話を、震える手で操作する。
今まで生きてきて、一番震えている手で、操作する。
柔らかな、機械音が流れて。
「もしもし?」
途切れた次の瞬間、相手の声が聞こえた。
大切な、それでいて暴君の友達の——親友の、声が、聞こえた。
明音の快活な、いつもより弾んだ声が。
「わたし……」
答えるのにも、かなりの時間がかかった。
体が、心が潰される。圧迫される。そんなイメージが、頭から離れない。
「メール見てくれたでしょ? もちろん若奈もやるよね。……わたし達、親友だもんね?」
そして、過去が織り成し、現在となり、未来が編みあげられる。
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