ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第5話  脱出・ビル編   ( No.124 )
日時: 2010/04/20 16:09
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

ドォオォオォオォン!

この爆発音がビルを揺るがし、
全ての階のガラス窓を粉砕する。
サタンが上級魔法でも放ったのだろう
爆発のあった階の何かに吸い込まれるようにビル全体が歪む。
それはどんどん強さを増し、ビル周囲の建物まで引き寄せられる!
もちろん、私達6人も凄い力で吸い寄せられる
その力が周囲の木をも根こそぎ吸い寄せるようなレベルに達した時だ
黒刃のサタンに捻られた左腕が千切れ、飛んでいった。

「…危険ね、皆、飛ぶよ?」
「飛ぶ!?どういうことだ?」
「話してる暇は無い、こうしてる間にも確実に魔力が吸い取られていってるんだから」

その言葉と同時に、黒刃が右腕で何人かをビルとは反対方向へ投げ飛ばした。

「誰!出てこないとこの辺一帯吹き飛ばすよ?私はこの辺の連中と違って甘くはない」
「良くぞ見破った…と言いたいが、君は魔王だ。当たり前か」
「黙っていろ、愚か者。消されたいのか?」
「酷いな、俺は勇者だ」
「・・・・・・・・・自称な、私から見たらただの無謀な馬鹿だ」
「フン、余裕だな魔王。しかし、コレを見たら余裕ズラは出来まい」

自称勇者の後ろから無数の聖騎士が現れた
持っている剣は恐らく魔力を無効化するレプトン剣だろう。
少し表情が変わるがまったく関係ない
苦笑いだ。
まだ投げ飛ばしていない仲間は2人居る、
聖騎士の一個中隊位はどうといった事は無い。