ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第6話 脱出・地区内編  ( No.126 )
日時: 2010/04/20 17:11
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

「私が合図したら皆できる限り高くジャンプして」

黒刃がロゼとマリアに耳打ちする。
何かヤバイ魔法でも使うのだろう、
飛ばなければ死にはしなくとも確実に大ダメージを喰らう
ここは言う事を聞いた方が良さそうだ。

「じゃあ、飛んで」

合図早いな!
そんな事を考えつつ出来る限り高く飛ぶ。
もちろん、身体能力のやや低いマリアを持ち上げて飛ぶが、
もの凄く睨まれた。
顔が冗談抜きで怖い。
飛んだ直後、地面が氷で覆われ
勇者達は足を封じられた。
氷を割ろうと苦戦するが中々ヒビすら入らない。

「じゃ、みんなここで吸い込まれるのを待つんだね。持って精々2〜3分…かな?」
「では、残りわずかの余命をお楽しみくださ〜い」


ロゼがそう言った直後、鎖鎌が飛んできた。
ただ飛んできたのではない、
見事なコントロール能力だ。

「最後の足掻き?身の程を知りな」

黒刃の首を狙ったらしいが、途中でコンクリートか何かに固められたように
空中で止められた。
それを逆に鎖鎌で攻撃を仕掛けてきた聖騎士を雁字搦めにし、
首の骨を捻り切った。

「あのさ、いい加減くたばってくれる?私達はもうここから出ないといけないんだ」

そう言うと、ロゼたちをシュイ達と同じ方角へと力一杯投げ飛ばした。