ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第4話  はぐれる  ( No.168 )
日時: 2010/05/05 19:06
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

建物は地下へ、地下へと続いている。
その途中、誰かが1人立っている。
恐らく魔族だろう、
左手が薄紫色に光っている。

「ここは…私に任せて欲しいな」

アリソンが有無を言わさない眼で
周囲を押し切り前に出た。

「悪い、後で直ぐに追いつくから」
「じゃあ、行きましょう皆さん」

ヴァムが先頭を切って進んでいく。
それを確認するとブラッディが集団から抜ける。

「楽しそうなヤツを独り占めするのは止めてくれよ船長!」

それを気づかずに皆進んでいく。
途中、4mほど進んだときだった、
異変に気づいたのは…。

「減ってる?」

明らかに人数が減っている。
レーセが居ない、サタンが居ない、
他にもブラッディは別としてフィオまで居ない?

そんな事お構い無しにヴァムは道を進んで行き、
気が付いたときには…。

「ヴァムと…私だけ?」
「さあ、君だけ残った。どういう意味か分かりますか?」

ヴァムの姿がドンドン変わっていき、
終いには黒龍と化した。

「…偽者ね」
「ご名答。さあ、水槽の中に戻してやろう」