ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第5話  土方  ( No.171 )
日時: 2010/05/09 15:14
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

ドス!ドス!ドス!

3本の曲刀を黒龍に叩き付けるがダメージは殆ど0に等しい。
そして何より、問題は曲刀が回収できない事実だ。
回収に行こうと近づけば龍は炎を吐き、周囲を一掃する。

「厄介ね…久々に歌おうかな?」
「フン、勝ち目が無いと見てヤケにでもなったか?」
「あーあ〜あ—!よし、それではお聴きください。サクラ作、鬼さんこちら、手のなる方へ」

ロゼは歌い始めた。
その歌声は安定せず、
龍にもあまり効果が無いらしい、
平然と攻撃をしてくる。
それがロゼに直撃しそうになった時だ、
誰かが…龍の腕を十字に切り裂いた。

「………土方?」
「えーと…お前はあの男の横にいた奴か?変わったな」
「貴方も老けたわね」
「ほっとけ!それより、最深部に用があるんじゃないのか?」
「そうよ、先行かせてもらうわ」

そう言うと、龍を土方に押し付けて階段を突き進んだ。
早く最深部へ、そして関係者を皆殺しに!
そう考えていた時だった、
階段の途中に…何かいる?

「私が…居る?」
「私が…居る?」

私は素早く殺し、先に進もうとしたが、
私は鏡のように動き、行く手を遮った。
何か手は…無いのか?

「破鋼桜…お聴きください」
「破鋼桜…お聴きください」

自分が歌うと同時に相手も歌う。
そして周囲が同じように砕ける。

「どうすれば勝てるかな?」
「どうすれば勝てるかな?」