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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第2話 幸せ【悪夢】 ( No.180 )
- 日時: 2010/05/10 16:46
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)
「……」
彼女は黙って仲間を傷つけ続ける。
それが…人間で無いかのように。
それが…仲間ではないかのように。
それが…幸せになるためだとでも言わんばかりに……。
「精神破壊2番曲、時の狭間。お聴きください」
彼女が歌えば、仲間が苦しみ、
もがき苦しむ。
しかし、そんな事お構い無しに続ける。
「う゛アぁァアァあ!止めろ!止めてくれ!黙れッ!」
「!?」
今…黙れって言った?
今…止めてくれって言った?
まだ、意識が残ってる?
「精神破壊3番曲、破月。お聴きください」
更に精神破壊を続ければ元に戻るかもしれない。
そんな考えが浮かんで、
彼女は更に仲間を傷つける。
しかし、そんなことが普通の精神では耐えられるまい、
そう、後何回か彼女によって白刃が傷つけば、
白刃の勝ちだ。
精神が恐らく先に崩壊する!
「……何で…こんな幸せな悪夢を見てるのかしら?コレが皆、夢ならいいのに…」
「シネ!」
戦意を喪失したロゼに、
白刃の容赦無い斬撃がモロに直撃した。
「………痛いよ、恭ちゃん」
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