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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第8話 曲刀の手入れ ( No.36 )
- 日時: 2010/04/04 13:22
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)
大きなエンジン音を響かせて2人はクレハ3番町へ向かっていた。
クレハ3番町は、町と付いているがド田舎だ
そんな所に向かっている理由は簡単。
武器の手入れとレーセの武器調達のため
曲刀の製作者の下へ向かっていたのだ。
「着いたよ。・・・」
近くに小屋があるのにも関わらず
息を思いっきり吸い込む。
レーセからしたら何がしたのかさっぱりだろう、
しかしコレには意味があった。
「湖流〜!居る〜?」
大声で山に叫ぶ。
すると山の木が1本大きく揺れた
風が無いこの地域では人為的なものだとすぐに分かる。
「誰だ!?・・・って聞くまでもねえな、ハルじゃねえか」
「今はロゼよ」
「ハハハ、お前らしい。名前まで変えたか、用心深いな」
「そうかな?コレくらいはしないとね」
「で、そっちは?初めて見るな」
「レーセです」
「スゲー・・・ポーカーフェイスなのな」
と、話していたのもすぐに空気が変わった。
突如近くの小屋の中からドス黒い煙が上がり始めたのだ。
2人は当たり前のような目で見るが、レーセには理解不能だ。
「何が起こったの?」
「何がって…暖炉に火点けただけだけど?」
小屋に入らずに小屋の暖炉に火をつける、
こんな芸当が出来るのは魔法使いくらいだ。
「お前、今俺が魔法使いとでも思っただろ?実際はただの人間だ」
「え?」
レーセは、考えを読まれたことを驚いているようだ。
無理も無い、考えは脳みそを見れば分かる能力と、
透視能力を兼ね備えた人間はそうは居ない。
「早速、仕事の話よ。金は…コレでどうかしら?」
と言い、バイクの椅子を空けると
無理やり詰め込んでも入らないような量のアタッシュケースが入っていた。
ロゼは一次元スペースと呼んでいる、
物を点に変えて無理に入れることが出来るらしい。
しかし、入れられる量には限界がある。
「ざっと見・・・30億§か、十分だ」
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