ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第2話  名前 ( No.4 )
日時: 2010/03/31 21:44
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

「で、次はどれ壊そうかな?」

何かの人物リストを見ながらなにやら呟いている
腰にある曲刀は金属特有のぶつかる音をにぎやかに鳴らす
彼女は、ハルと呼ばれる人工人類
別名、R-5000+
まるでロボットだ

「そろそろ、名前が欲しいな。ハルなんて名乗ってたら政府に感ずかれるだろうし・・・」

そんな彼女の目に止まったのは
路上に落ちていた本
写真集らしい
その中にはモデルの名前が載っている

「・・・・・・ロゼで…いいかな?」

適当な名前を選ぶ
大して何の意味も無い
自分に姿の似たモデルの名前を選んだまでだ

「・・・・・・で、誰殺そうかな?・・・・・セル・クレイムかな?所在は近いし、私の姉を造ったのもコイツだし」

Eブロック研究所だ、ここから南西に120km
乗り物が欲しい

「どうやって行こうかな…歩いてだと3日位かかるし、バイクがいいな」

と言い、町外れの荒れ道に出てヒッチハイク
2分ほどで大型バイクに乗った仮面の少年(?)が通りかかった
その瞬間は、唯一人工人類で良かったと彼女は思う
コンマ1秒の間にバイクから相手を叩き落し
そのバイクにまたがって逃走

「素晴らしい身体能力だ」

バイクに乗っていた仮面の奴が呟く
普通なら悪態をつくのだけど…まあいい
その後はただ、荒れた道を進む事1時間
大きな研究施設に到着した