ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第6話  真夜中の訪問者 ( No.72 )
日時: 2010/04/09 15:33
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

バリィイン!

深夜12時、
会議室の29個上の階の窓が砕けて何者かが侵入する音がする。
その部屋の横に私は居た。
その窓を砕いた何者かの足音が近づいてくる
ゆっくりと、トーン・・・トーン・・・トー…ン
その音のたびに、凄まじい速さで10m近い間合いが3歩で詰められた。

「貴様か?我輩に協力を依頼したのは?」

協力を依頼?
ウェダか!

「そ…そうよ」
「よろしい、準備しろ。食事に行くぞ」
「しょ…食事?」
「ああ、我輩は精神体だ。定期的に大量の精神を必要とする」
「へー、ってことは」
「そう、ドッペルゲンガーと呼ばれるタイプの魔人だ」

魔人にも色々居る。
基本的に、人間の姿をした魔物が半数を占めるが
幻獣、神獣が元だったりもする
魔の性質を持った人間と言ってもいい。
元が人間でも、魔人にはなる。
コイツの場合は、ダブルの方に魂を持っていかれたらしい、
体が精神不足のためか透けている。
しかし何故・・・?

「なぜダブルに魂を移植したかか?我輩は、若さを欲したためにこのような姿になったのだ。結果として若返った。後悔はしていないが、死ねないのは辛いぞ」

考えを読んだかのように即答。
こいつ、かなりの力を持っている!

「早くしろ、お前の仲間も連れて行くには少々骨が折れる」
「ハイハイ、了解よ」

と言い、曲刀の入ったホルダーを体に巻く。

「準備は良いか?」
「オーケー!」
「では行くとしよう」