ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 怖い話をしませんか? ( No.10 )
日時: 2010/06/12 21:20
名前: 桃井 ◆G5Umpuxr/Y (ID: tVNOFy45)

めだか さんへ
そうですか!めだかさんの書いている、「クリーチャー」も頑張って下さい。

  【第九怪】  「オービス」

私の職場の後輩は、婚約者を家に泊め、両親に紹介しました。

その夜、彼女は後輩の家に泊まったのですが、早朝にあの大地震が起きました。

須磨の彼女の家は幸い無事だったのですが・・・、ようやく連絡が取れた彼女のご両親は、まだ余震も激しく危険だから、「しばらく帰るな」と娘さんに告げました。

3月になり帰省を望む彼女を後輩は車で送りました。

後輩の家は大阪の岬公園でしたが、須磨まで往復で1日仕事となっていました。

彼女を送り届けた後————  後輩は自宅に帰るにあたり事故だけは起こすまいと慎重に運転し、夜遅くに帰宅しました。

———しばらくして、警察から後輩に呼び出しがかかりました。

速度違反で阪神高速のオービスに後輩が写っているというのです。

そんなことありえないと後輩は警察に乗り込みました。

彼は神戸の惨状に恐怖し、必要以上に安全運転を心がけていたのです。

しかし、そこで見せられた写真に後輩は絶句しました.

まるで記念写真のように,はっきりと自分が写っているのです。

だが、後輩が恐怖したのは写真に写った自分の姿でした・・・・・

後輩は、まるで狂人のように天を向き大口を開けて笑っていたのです。

そして、助手席には見たこともない女性が静かに鎮座していたのです。

青ざめる後輩に警官は言ったそうです.

「時々あるんだよ,こういうの・・・」