ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 〜シャットダウン〜オリキャラ募集第2弾♪ ( No.32 )
- 日時: 2010/04/25 10:41
- 名前: 遊太 (ID: EWcIN/Ij)
Episode2-6 『村田学園襲撃 中編』
村田学園 家庭課室
学園の2階にある家庭課室には、トゥーダッシュとログが来ていた。
2人は8つのテーブルに設置されているガス栓をすべて開き、ガスを学園に充満させる。
「よし。後はルートのハッキングが終了すれば終わる。」
ログは置いてあった椅子に座ると、悠長に窓から外を眺める。
トゥーダッシュはルートに電話をかけ始めた。
『ルート、準備は整った。ハッキングはできたか?』
『すでに成功して、学園内の水道管には石油が流れています。』
『そうか、ありがとう。』
電話を切ると、トゥーダッシュは不気味に笑う。
「傘橋千種は学園ごと消し去ってやる・・・・」
トゥーダッシュはそう言うと、ログとともに家庭課室を出た。
その時だった。
「あっ!!」
2人の目の前に、棒立ち状態の千種がいた。
千種は2人を追いかけるうちに見失い、運悪く出くわしてしまった。
ログは千種を見ると、腰から拳銃を取り出し千種に向ける。
「呪いの眼・・・ほしいなぁ〜〜」
ログはクスクスと笑い、引き金に指を置く。
しかし、トゥーダッシュがログを止めた。
「待て・・・。殺す前に、いくつか聞いておきたい」
トゥーダッシュと千種の目が合う。
千種は2人を唖然とした表情で見ていた。
「誰なんだ?本城の仲間か?」
「ノーコメントだ。それより、お前は1年前の父の死についての真実を知っているのか?」
「え?」
千種はトゥーダッシュの言葉に首を傾げた。
「真実・・・、何のことだ?」
「聞いてないのか。ならいい、殺せ。」
ログは千種を見ると、ニヤリと笑う。
千種はどうすることもできず、ただその場に立ち尽くしている。
「ばいば〜い♪」
ログが引き金を引いた瞬間だった。
「千種!!」
発砲音とともに、突然現れた秀一が千種を引っ張り避けさせる。
「しゅ、秀一!?」
「お前より先に学校に来てたんだよ。それより逃げるぞ!!」
2人は階段を一気に下り、1階に着く。
「ログ!!追うんだ!!」
トゥーダッシュの叫び声とともに、ログは拳銃を構えて2人を追う。
「走れ!!昇降口まで行くんだ!!」
2人は廊下を駆け抜け、2年生昇降口まで向かう。
しかし、最悪な事態が起こってしまった。
「とまれ!!」
職員室から拳銃を構えたガンマとベータが出てきた。
さらに、2年生昇降口には先ほど駆けつけたパーミュテーションが立っている。
「残念だったな・・・・」
千種たちの後ろには、ログとトゥーダッシュが追い付き、完全に囲まれた。
「さぁ・・・今度こそ終わりだ・・・・」
5人が少しづつ千種と秀一に近づく。
その時だった。
「死ね!!!」
突如、ガンマとベータの頭をつかんで床にたたきつける本城が現れた。
ガンマは頭を抱えて廊下を転げ回り、ベータは打ち所が悪くそのまま気絶している。
「本城!!」
千種は本城を見ると、本城を思いっきり睨みつけた。
「復讐より、今はこの状況を考えろ!!」
本城は語尾に力を込めながら、パーミュテーションの腹を殴った。
しかし、パーミュテーションは軽々と避け、そのまま本城の顔を殴る。
「い、行こう秀一!!」
千種と秀一は職員室前を通り、1年生昇降口から出ることにした。
「待て!!」
ログが拳銃を構えながら職員室前廊下を走る。
その時だった。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
職員室の中から、金属バットを振り下ろしながら平川が飛び出してきた。
「なっ!!」
平川が振り下ろしたバットはログの顔面に直撃。
嫌な音が廊下に響き渡り、ログはそのまま廊下に派手に倒れる。
「に、逃げてぇぇぇぇ!!!!!」
平川は前を走る千種たちに叫びながら、自身も逃げ始めた。
「くそが・・・」
ガンマは顔を押さえながら立ち上がり、気絶しているログが持つ拳銃を取ると、3人を追いかけて行った。
その間に本城はパーミュテーションと格闘し続けている。
「ちっ!!あんたらが何か知らんが、俺は行くぜ!!」
本城は腰から消音銃を出すと、パーミュテーションの心臓めがけて発砲。
弾は見事にパーミュテーションの心臓に命中。
が、パーミュテーションは平然として不気味に笑う。
本城は呆然とし、そのまま廊下を走って逃げていく。
「トゥーダッシュ!!追え!!」
「了解。」
トゥーダッシュは本城を追いかけて行った。
パーミュテーションは廊下で気絶しているベータとログを抱えると、その場を後にした。
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一方、村田学園 屋上
ライフルを手入れしているアルファはあくびをしながら命令を待っていた。
その時だった。
プルルル♪ プルルル♪
アルファの携帯が鳴り響く。アルファは携帯の電源を入れた。
『はい?』
『私だ。計画はどうだ?』
『順調かな・・・。電話がこないから何かあったかもしれん・・・』
『・・・お前には、指示通り傘橋千種を暗殺してもらう。ほかの連中にはばれるな。』
『了解した。・・・・シグマ大佐』
アルファは携帯の電源を切ると、携帯を屋上から投げ捨てた。