ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 堕落した天使(微グロ注意!)〜オリキャラ男・女募集中!〜 ( No.10 )
- 日時: 2010/04/06 20:34
- 名前: 野々花 (ID: F35/ckfZ)
0-3「戦いの険しさ」
「戦う相手は…。人間じゃないか…」
死神コートのおじさんから貰ったナイフと拳銃を握っている手が震える。
「はぁ?人間以外に何がいるのよ?」
「もっとゲームみたいに…。人間じゃなくてモンスターと戦うんだと思ってた…」
「まぁ、そんな時もあるけどね。僕らの相手はほぼ人間だよ」
「無理だよ…。怖いよ…!!僕にできないよ!!」
「なぁーに女々しいこと言ってんのよ!ほら、さっさと歩く!!」
外に続く廊下を歩く。拳銃を持って慎重に進む。廊下の曲がり角とかに敵が配置されていることもあるから。
「怖いよ…。怖いよ…!」
耳を塞いで泣きそうな顔でいる。目は恐ろしいほどに見開かれていて、狂っているようだった。
「ほら、行くわよ!」
腕を掴んで無理矢理歩かせようとする。
「やめてよ!!僕に触るな!!」
バンッ!!と静かな廊下に銃声が響く。
「何すんのよ!!」
カイリは自分の腕を使む0-2・リンの腕を撃った。が、狙いがはずれて銃弾は廊下に弾かれた。
「…」
また放心したみたいにぴくりとも動かなくなった。
「ごめん…。ごめんね…。ねぇ…。許してよ…。お願いだから…。ねぇ…!!」
「わっ、解ったわよ!!当たってないから許してあげる!!」
何なのコイツ?気色悪い…。急に顔を真っ青にして謝ってくるなんて…。
「よかった、有難う…」
そして、元の顔色に戻った。
怖いけど…。頑張って戦って手柄を立てることができたら、あの金髪の人は許してくれるよね…?
「戦闘が怖いですか…?」
今まで口を開かなかった0-0・ディナが話しかける。
「えっ、うん…」
「それならここにいて下さい。貴方のようないい加減な気持ちで戦場に立たれ、そのうえ死なれてはSSSとしての威厳がなくなります」
「!」
この人には、僕の考えが全部解るの…?何で?
誰も僕の中に入ってこないでよ…。僕に意見しないでよ!!
「じっ…」
言いかけたところで低くて冷たい雰囲気のある声に遮られた。
「敵、前方から近づいています。前線は私とシードが務めます。貴方方には背後の守備を任せます」
「前線じゃないってのが気に食わないけど…。戦わせてもらえるならそれでいいわ!」
流石に戦ってるときにまで喧嘩はしないわよ?いくらなんでもそこまで大人げないわけじゃないから。
「…」
戦わなきゃ…。あの銀髪の女の人も金髪の女の人も僕を嫌いになる…。嫌われるのは嫌なんだ…。
「SSSだ!!見つけたぞー!!」
敵が飛びかかってくる。
左足の膝下から刃を出し、その足でわき腹を蹴る。
鮮血がほとばしり、断末魔の悲鳴が轟く。
「うわあぁぁぁっ!!!」
「はあっ!」
1,5mはある長剣を右から左に振る。横に並んでいた兵たちは腹から切断された。
「…」
怖いよ…。