ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re:           残酷な女学生 ( No.20 )
日時: 2010/04/10 22:02
名前: 朔羅 ◆love33RPPg (ID: NOphWmYz)
参照: 新しい文房具ほしい、髪の毛きりにいきたい……パッツンの前髪がいいっ!!

第4話


「きゃあああああああ」



私の腕に、炎がのびた。やだ……。
私は、急いで炎をふりはらった。
どうやら、炎は消えたらしいが、皮がずるむけになっていた。

「あつい……痛い……」

私は、逃げながらも泣き叫びながらも、家族が心配で仕方がなかった。



**

結局鎮火されたのは、2日後のことであり
あの華やかだった東京は、一瞬にして
焼け野原となってしまった。
私は、奇跡的に一命をとりとめたものの
やけどを負ってしまい、救護してもらった。


「……はぁ……っ」


ついた。これが私の家のあった場所だ。
あんなに綺麗で、自慢の文化住宅だったのに
今はもうあとかたもなく、崩れてこげていた。

「っ……!」

家の周辺に、横たわっているのは、こげた
お母さん、希紅子、健二……。
みたくなかった。しりたくなかった。
ねえ、なんでこんなふうになってるの?

「お母さん! 希紅子! 健二!」

私は、3人の体を揺さぶった。まだ生きてるかもしれない。
そんな思いが、私の脳裏によぎった。
しかし、いくら揺さぶっても反応はしなかった。


「……っ」



途端、目頭があつくなり大粒の涙があふれた。
……どうして? どうして死んじゃったの?
なんで私だけ生きているの?
私もあのときに死んじゃえばよかったのに。


私は、そばにあるガラスの破片に目を向けた。
……そうだ、これで一思いに刺せば……。







3人のあとを追える。
死ねる。死ねるんだわ、これで。




私は何故か不気味な笑みをうかべて
ガラスの破片を手に取った。