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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 不思議な少女 ( No.4 )
- 日時: 2010/04/12 16:22
- 名前: 悠祈 (ID: EeSEccKG)
*03 呼び出しの秘密
「紗季…ちゃん、今日って、暇…?」
え…?誰だろう?
あたしが振り向くと萌ちゃんがいた。
「え?どうして?」
「今日、みんなでオケるんだけど、紗季ちゃんもどうかな…って」
あたしは戸惑った。マジで?
「いいの?あたし、一緒に居ても楽しくないよ?」
「全然ok。みんなで盛り上げるからさ」
あたしが地味なこと、否定しないんだ。ま、本当のことだし、良いけど。
「じゃあ、行くよ」
「やった〜!じゃあ噴水公園前3時!」
「うん…」
初めて…!うわ、超嬉しい。
翠は行くのかなぁ。翠がいないとちょっと不安だなぁ。
「みんな集まったね。じゃあ行こう!」
あたしたちは近くのカラオケ屋まで入って行った。
翠は…居ない。不安…。
個室に入るとあたし以外全員が小さな包みの中に顔を当てていた。
「みんな…何してんの?」
無視。
「萌ちゃん?」
「何?」
「あの…何してんの?」
少し大きめの声で言うと、みんなが萌ちゃんと顔を見合した。
「………覚せい剤よ」
え…?覚せい剤…?そんな…?
「あんたもやってみな」
萌ちゃん…?
萌ちゃんの顔色が変わった。
「そんなことしてたの…?」
「いいからやんなって!」
いきなり押し付けてきた。
「やめてッ!」
突き飛ばしてしまった。
「痛ぁ!」
「うわ…ひど…」
「かわいそ…萌」
「冗談でやっただけなのに」
「え…?」
あたし…悪いの??あたし、悪いことした!?
「ご…ごめんなさい」
「ぇッ!?あ、ごめん。全然いいよ」
「ノリ悪いなぁ」
「せっかく誘ってやったのに」
野次が飛んでくる。
こらえ切れなくなり、あたしは逃げ出した。
あの時に、もう気付けばよかったのに。
あたしはバカだった。
2日続けて誘われることなんかあたしにはあり得ないのに。
___________答えは、まだ出ないけれど。
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