ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 闇夜の惨劇 ( No.12 )
日時: 2010/04/24 21:41
名前: 凛 ◆KM/REaTgCs (ID: zTJIAtHn)

3話*女王

「ねーこのペンポーチあのpeachheartの新作なんだよ〜」

休み時間毎に聴こえる声

発せられる言葉は全て自慢話

あれがブランドだの、これがどうだの

そればかりでつまらないと思う

「いいでしょー」

自慢してるのは彼女、後宮 美由香さん

高飛車で自慢ばかりな嫌な子だ

まるでクラスの女王のよう

「別にどうでもいいじゃん」

此方は北條 流羽奈さん

彼女の今の意見には私も同感。別に高価なモノだってたかが筆箱じゃないか

「あー分かった分かった。流羽奈羨ましいんだったら素直に言えばいいじゃん!」

どうしてこう都合の良いように解釈できるのか……不思議ね

「そんなんじゃないし」

そう言って流羽奈は立ち去った

一方、美由香の方はといえば

「や〜な奴。ねぇ皆?」

男子を味方につけて悪口を言っていた

陰湿……



「茜凪、きっとこれから面白い事になるよ」

帰り際に妃恋がそう言った

「あら、予言?」

クスッと笑うと「そうよ」という答えが返ってきた

魔界には『予言者』が存在する

妃恋は死神であり、トップクラスの予言者だ

その妃恋が言ったのだから当たるだろう

「楽しみ……」

笑い声は暗い森の奥に消えた