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最終話*惨劇の生贄

場所は変わり、流羽奈の家の前
流羽奈さんの家に入り、彼女の部屋へ入り込む
すると、気配で分かったのだろうか。彼女が起きていた

「消してくれた!?」

「無論。それが今宵の仕事ですから」

クスッと含み笑う
流羽奈はホッと胸を撫で下ろした

「対価を頂戴すべく、参りました」

『対価』と聞いて流羽奈の顔が強張る
何をとられるかは、まだ知らないのだ

「対価は……そなたの魂」

「え……それって」

どういう、と続くはずの言葉は途切れた
もう、理解してしまっているのだ
魂を貰う、即ち彼女の命は消えるのだ

「嫌……だ。嫌だ……」

「それは無理な事。そなたは今宵の惨劇の生贄となるのだから」

静かに歩み寄り、不気味に微笑む
そして一層流羽奈の顔が引きつる

「闇黒鎌」

闇を片手に纏い、闇色の黒い鎌を持つ
ヒッ!と小さく、悲鳴が響いた


「さようなら流羽奈さん。来世ではどうか安らかに」


暗い闇の中
血塗れの黒い着物を着た少女だけが立っていた
人を殺めた後とは思えぬ笑みを浮かべ

そして小さく彼女は呟いた


「今宵の惨劇、終末」




第１章『女王様』　ＥＮＤ