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Re: 闇夜の惨劇 ( No.57 )
日時: 2011/04/04 18:34
名前: 凛 ◆KM/REaTgCs (ID: VYCQ1KaR)

第3章 『絆の裏切り』

1話*煩い人

「はぁ!? 今度のデート行けないって!?」

……朝っぱらから煩い奴だ。人の安眠妨害しおって
唯でさえ昨夜はセルシェ(とそれに連れられた妃恋)が館に押しかけてきて寝不足なのに……

「セーン、元気ないね?」

「誰の所為だと思ってるのだ馬鹿者」

「それと、あの……何ていったたかしらね……そうそう、美咲って人の所為でしょう?」

「妃恋大正解」

「ってあたしの所為でもあるの!?」

「当たり前だ馬鹿者」

「……2回も言われた」

「どんとまいんど、とやらだな」

「Don't Mind、よ。ドンマイってこと」

「茜凪の英語下手くそ」

騒いでいるセルシェをキッパリ無視し、チラリと目線を美咲に向ける
相変わらず携帯で話しているらしい……全く。携帯は持ち込み禁止と言われておろうが
ああ、あれか。るーるは破る為に在るとかほざく人種か

「ルール、だからね」

「何で知っているのだ……」

「声に出てた」

「ルール、だな。よし分かった」

「簡単な単語しか覚えられないものね」

「しょうがあるまい。私は、“この国で昔に”生まれたのだから」

「……まぁ、そうね」

「セルシェは吸血鬼だし、妃恋は外国生まれであろう?」

「そーね」

「そーだねー蝙蝠ちゃん」

「……何か腹立つ」

ボソッと呟いて、茜凪は美咲の観察を始めた
服装は……スカートの長さが膝上。ネックレスつけてる
校則違反も程ほどにしろと言いたいが

「ちょっとー!! 聞いてるのぉ!? ……アイツきったなぁ!?」

煩い。兎に角煩い
こういう人間が苦手なんだよな……この時代、静かな人なんて居るんだろうか

「本当、昔と違う……」

小さな声で呟いた