ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 黒聖母-black Maria- ( No.2 )
- 日時: 2010/04/25 10:05
- 名前: 野々花 ◆0U9iMm8zBE (ID: F35/ckfZ)
№1「平和は続かない」
私は女の身で醜い権力争いの中に放り込まれた。
それまでは周囲から神童と呼ばれ、容姿端麗、頭脳明晰、文武両道と誉め称えられてきた。
ですが…。それが災いを呼んだのでしょう。全ての人類は私にひれ伏し、私は世界を支配する者になった。
…。それが災いを呼びましたのよ?人類は自ら災いを呼んだのです…。
「おはようございますぅ」
「あ、まほちゃん。おはよう」
おっとりした喋り方とふんわりした声ですぐ解った。
まほちゃんとボクは仲良し。似た者同士で気が合うんだ。
「いい天気ですねぇ」
「そうだね、こんな日は外でお弁当食べたいね^^」
「ですねぇ〜^^」
いっつもこんな感じなんですよぉ。とっても平和なんですぅ。
「まったく、あんた達は呑気だね!」
中等部と高等部は繋がっていて、第一校舎は高等部、第二校舎は中等部になっている。中等部の奴の友達とになれていいぜ?
「あ、悠里先輩^^おはようございますぅ」
「おはよ!ほら、朝は元気じゃないと!やる気でないじゃないか!」
「悠里先輩はいっつも元気ですよ」
「いいじゃないか!」
祐樹の細い背中をバシバシ叩く。げほげほと咳き込んでいるが気にない。
「悠里先輩、激しいですよ…」
「男がこれくらいで!?うっそ、信じられん!」
「ボクは病弱なんですから…」
「おう、悠里!後輩イジめんのはその辺にしとけよ?」
「うっす、先輩!」
これでも割と先輩関係はちゃんとしてるつもりだぞ。
「早く準備しろよ。1ON1の時間がなくなるからな!」
「はい!」
この先輩はあたしが憧れてる先輩。バスケがすっげーうめぇんだ!
「頑張って下さいねぇ、先輩^^」
「いってらっしゃい!」
きっとこれから廊下を猛ダッシュするであろう先輩に応援のメッセージ。
「おう!じゃあ、またな!」
「そういえば、今日の家庭科の時間、どの先輩にごちそうするんですかぁ?」
「あぁ、それに一番悩んでるんだ。やっぱ悠里先輩か智哉先輩かなぁと思ってるけど…」
「やっぱりそうなんですねぇ。まほろもすっごく悩んでて…。悠里先輩かなぁと思ってるんですぅ。男性にお料理をごちそうするなんて恥ずかしいですからぁ/」
「女の子ってそういうとこ気にするの?」
「気にしますよぉ。だって、智哉先輩なんてかっこよくてスポーツ万能だからぁ…。すっごくモテるじゃないですかぁ」
「…」
まほちゃんは、智哉先輩のことが好きなのかなぁ?