ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 黒聖母-black Maria-(元この世の勝者はだぁーれ? ( No.3 )
- 日時: 2010/04/25 10:47
- 名前: 野々花 ◆0U9iMm8zBE (ID: F35/ckfZ)
№2「狂え、人類よ」
「あーっ!!」
「疲れたか?隙ができたぞ?」
「先輩が上手すぎるんっスよ!ほら、まだ続けましょう!あたし、まだ疲れてませんから!」
「うそつけ。汗だらだらだぞ?」
「うぅ…。じゃ、休憩っス!5分休憩!!」
「5分休憩したら朝休み終わるし」
「えぇ!?じゃあ今から!!」
「ダメだ。俺もう疲れたわ。お前も帰れ」
いや、まだ疲れてねぇけど…。これ以上悠里と一緒にいたら心臓破裂しちまう!!
「…」
まぁ、宿題も出してねぇし…。てゆーか宿題してねーし。残り5分で宿題終わるわけねぇけど頑張るか…。
そして、悠里の宿題は5分で終わるわけもなく、1時間目から爆睡。給食時間にだけ目を覚ました。
「おっし!今日カレー!あ!そういえばさ、今日の5,6時間目、中等部の奴らが家庭科でメシ作ってくれんだろ?」
「えぇ、そうよ。知らなかったの?」
「いや、別にそういうわけじゃねぇけど。中等部の奴がメシ作ってくれんなら今日の給食はおかわりしないでおこうと思ってな」
「あら、意外と優しい所あるじゃない。でも、悠里はどれだけ給食食べても5,6時間目も食べるでしょ?」
「ははっ、まぁな!」
そして、男子に負けずにおかわりした。
「悠里先パーイ!これ、食べて下さい!」
「おう!ありがと!」
メシくれるのは女が多い。味は色々あるけど全部超ウメェ!!
「悠里先輩^^」
「おう!」
「これ、食べてくださぁい^^」
「サンキュ!」
グラタンだった。あの短時間でどうやって作ったんだ?
「うっめぇ!!お前、料理上手いんだな!」
「おいしいですかぁ?よかったぁ」
「おい、高次〜」
「な、何?」
ボク、この人嫌い。この人はいつも僕をいじめる。
「ほら!」
「うわっ!?」
顔に生卵を投げられた。
「ははっ!それぐらい避けろよ〜」
「いたっ…」
目に入った…。
「お?目に入ったか。俺って天才?」
『さぁ、自分が思うままに行動なさい…』
「!?」
何か声が聞こえてきた気がする。
…。そうだ、ボクはボク。ボクが思ったとおりに動いていいんだ…。
「ふっ、はははっ!!」
狂ったように目を見開いて、包丁を持つ。
「な、何だよ!?殺すつもりか!?いいぜ、やれよ!」
こんな根性無しに人殺しができるわけねぇ。
「あっははははっ!!!!」
首めがけて包丁を振りおろす。
「うわあぁぁぁ!!!?」
それは一瞬の出来事だった。首が飛んだかと思ったら、滝のように血が流れてきた。
「ははははっ!!!!」
ボクをいじめる他の4人も同じ目にあわせてやった。
「おい、祐樹!!」
「…悠里先輩…」
ターゲットが見つかった。なぜか嬉しくて口角が奇妙なほどに吊り上がった。
「何やってんだよ!?お前、今すぐ警察いけ!!」
「嫌です、先輩…。ははっ!!」
先輩は殺すほど恨んでないから、腕をちょっと斬るだけにした。
「うっ!」
おい、こんなに血が出たことねぇよ…。いってぇな…。
「おい!!」
そこに現れたのは智哉先輩だった。
「ボクの邪魔をするの…?」
容赦なく包丁を振りおろした。が、智哉はまな板を盾のように使い、その攻撃を受け止めた。
「いい加減に、しろっ!!」
グーで顔を思いきり殴って気絶させた。
「…」
先生も生徒も何が起こったのか解らずに、家庭科室は鉄のような匂いが漂い、鮮血の飛沫が所々に散っていた。