ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.14 )
日時: 2010/05/04 20:11
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

「絶対、自分から死なないで!!」
二人とも、俺に悲願する。
でも、此処で俺が死ねば……

『まってぇ〜☆新君』

まただ。
部屋に声が響いた。
とても楽しそうで、機嫌が良い様だ。

『一人目の犠牲者が、出ましたよ。ンフフ♪』

俺達は、凍りついた。
誰かが殺したのか?それとも、自ら命を絶ったのか?
もしくは、鋸を持った男に殺されたのか?
そんな疑問が頭の中を、一瞬にして埋め尽くした。

『え〜…と、名前は星野ミイコさん。』

聞いた事のない名前だった。
知らない奴だったが、誰かが死んだとなれば不安が増す。

『では、鍵へのヒント♪』

声が……近付いてきている。
グルグルと、俺達の周りを回る様に移動している。
何のために?

『ヒントゎあ……』

声は、俺達の後ろからする。

『とぉっても、熱い所。』

しんとする工場内。
ヒントは、それだけ___?
俺達は、呆然とした。

「分かるか?」

「分からないわ。」

「……次のヒント……早く聞きたい、か?」

「まさか、死ぬなんて言わないでよ!?」

「でも、このままだと……皆死ぬかもしれないだろ?」

そうだった。
二十四時間経てば、工場は爆発。
如何するんだよ?
麗子も、明良も納得行かない様だった。







そんな無防備な俺達を、密かに見ていた瞳。
物に隠れていて分からなかったが、確かにその目には殺意が込められているはずだろう。





「明良、君?」

「宮永……。」

「良かった。一人だったから、不安だったの。」





残り時間___21時間34分___