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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.17 )
- 日時: 2010/05/07 19:04
- 名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)
「新、大丈夫?」
麗子は、俺の肩を支えてくれている。
劣等感と、申し訳の無い気持ちで俺は、胸が痛かった。
麗子も、明良もいつ殺されるのかも分からないのに、俺を助けてくれている。
結局俺は、迷惑しかかけてない。
「麗子……明良……俺の事はもういいから。」
「何?置いて行けって言うの?」
「だって、俺みたいなのが居ると、お前等もいつ殺されるか分からないぞ!」
「逃げる事が、全てじゃない!」
「逃げる事が、全てだよ!!」
「先輩を、置いてなんて行けない。」
「死にたいのか?」
「…………。」
俺達が言い合っている間に、目の前を斧を持った男が通り過ぎて行った。
「今、の……。」
「っ、行くぞ!!」
俺達は、その男に着いて行った。
男は俺達には気付いていなかった。ただ、『アハアハ』と気味の悪い笑い声を時々上げて、走っていく。
行き着いた先は、見慣れない扉の前。
「ここかなぁ……。」
男は、ドアノブに手を掛ける。
中から、怯える様な声がした。
(この中に、誰か居る?!)
俺達は、息を殺した。
音を立てない様に、そっと近付く。
男を止めよう。
明良が、近くから木の棒を持ってきた。
麗子も、同じ棒を持っていた。
ドンッ_____
「ぎゃぁっ!!」
男は、その場に気絶して倒れた。
俺達は安堵の息をついた。
残り時間___20時間46分___
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