ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.18 )
日時: 2010/05/09 13:50
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

「だ、誰……。」
怯えた様に、二人の少年が言った。
どうやら、このゲームの参加者らしい。
「大丈夫だ。」
俺達は、ゆっくりと部屋の中へ入った。
(俺、此処までか。)
俺の足の痛みは、増して行くばかりだった。
今では、皆に着いて行く事も、走る事も出来ない。
俺は、部屋の中に座った。
「新、大丈夫?」
「……あぁ。」

『皆さ〜ん』

声がした。

『残念。折角、誰も殺さずにヒントを貰う、手助けをしてあげたのに……そろそろ、本気でゲームしよっか。』

「本気でゲーム?一体、どうゆうつもりだ!」

『其処に居る男の人、このゲームでは鬼なんだ。それの数を、一気に増やす事にしたよ。』

「鬼!?……そんなモンの存在、聞いてねぇぞ!」

声は、しなくなった。
俺たちは、暫くお互いに情報を交換する事にした。
そして、協力して鍵を探す事に。

皆が、この部屋から出るとき、俺は言った。
「俺の事、置いて行ってくれ。」
「また、そうゆう事言う!」
「良いから!……置いて行け。」
口論が始まった時、部屋に居た少年・城見緑が、言った。
「だったら、僕も此処に残ります。足にしてる怪我は、僕のほうが酷いし……。」
その場に居た全員が、静まり返った。
沈黙を破ったのは、明良だった。

「皆で、行こう。足手まといとか、そんなの如何でもいい。僕等が、先輩や緑君のこと支えるから。生きて帰っても、先輩達を見殺しにしたなら、嬉しくない。」

明良の意見に、ほぼの奴が賛成した。
明良と麗子が俺を。源太が、緑を支えた。








「皆ぁ……優しいね。…………優しいんだから、私の為に、死んで?」





残り時間___20時間20分___