ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.5 )
日時: 2010/04/26 20:43
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

ゲームが始まって、暫く経った。
俺と明良は、工場内をうろついていた。

カツッ___カツン___

何処からか、足音が近付いてくる。
俺と明良は、警戒した。
「だ、誰だ!!」
俺の声に驚いて、近付いて来ていた奴は、あっさり出てきた。
「・・・初めまして。」
細く長い手足、綺麗な体格、如何にも完璧って感じの女。どんな騒音の中でも聞こえそうな、不思議な声で挨拶した。
「何者だ?」
「松崎麗子・・・このゲームの、参加者よ。」
「そ、うか。」
俺達は、互いに色んな情報を交換した。
この工場には、出口は絶対に無い。鍵の在り処は、ゲームを進めていけば分かるらしい。
「何でそんな事が、わかったんだ?」
明良が、怒鳴るように言った。
「・・・さっき、会ったのよ。」
「誰に。」
「知らないけど、白いワンピースを着た女の子よ。その子は、このゲームについて色々知ってると思うわ。」
俺達は、黙り込んだ。


『はぁ〜い』


楽しげな声が、辺りに響いた。
明良の体が、ビクリと震えた。

『どうやら、ゲームは進んで無いみたいですねぇ。』

俺達は、真剣に声を聞いた。

『無理矢理でも進めさせる為に、新しいルール・・・付け加えようか。』

何処から聞こえるのか分からない声に、麗子は辺りを見回した。

『参加者一人一人・・・殺していくんだ。一人が消えれば、一個鍵への情報が教えられる。どうだい?まぁ、君達には良いも、悪いも、決める様な権利は無いから。』

声は、しんと止んだ。



誰かを殺せば






鍵に近づける・・・