ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.7 )
日時: 2010/04/30 20:17
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

その部屋は、他の部屋に比べると少し、明るかった。
今にも消えそうな、弱弱しい光が部屋を包む。
「此処は、何?」
「さぁ……な。」
俺達が、動かずに居ると、また声がした。

『一時間掛かって、やっと此処まで来たのかぁ。』

俺達は、警戒して固まった。

『そこの、前のスイッチを押すんだ。』

「何でだ!押したら、爆発するとかそんなんじゃないだろうな!」

『酷いなぁ……僕は、そんな事はしないよ。このスイッチを押すと、工場中の電気がつくんだ。』

「そんなの、信用出来ない。」

『なら、別にいいけど。君達が、時間に間に合わなくて、爆破で死んでもいいなら。』

声は、聞こえなくなった。
(あんな奴の言う事、信用できるのか?)
俺達は、暫く黙り込んだ。
「押そう……。」
「そうね。何もしないよりは、マシよ。」
明良と、麗子の意見は一致した。
「じゃあ、押すか。」
俺は、部屋の先の壁から出ている、スイッチに近付いた。
そして、ゆっくりとスイッチに手を添える。
「押すぞ。」
もう、如何にでもなれ!!
そんな投げやりな思いで、俺はスイッチを押した。


パチッ____


ジリジリ……ジリッ___


一瞬、怖くて目を開けられなかったが、部屋の中に光を感じて、目を開けた。
工場内、見えるところは、電気がついている。
胸をなでおろす。





残り時間___22時間45分___