ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

デスタイム 〜二十四時間以内〜 ( No.9 )
日時: 2010/04/30 21:08
名前: カスタードクリーム (ID: JgiXnGnD)

「おいっ、離れるなよ!。」
俺達は、ぎりぎり無事。
始めに切った手が、痛み出した。
「…………っ!!……」
息を詰まらせながら、必死に走る。
俺も、明良も運動部に入っていて、体力には自信がある。
麗子も、俺達に無事着いて来れている。
鋸を持った男は、不自然な程ペースを落とさずに、俺達を追っている。
「こっち!!」
明良は、安全そうな部屋を見つけたそうだ。
俺と、麗子はその部屋に、飛ぶ様にして入った。
明良はすぐに扉をしめ、重そうな物を片っ端から扉の前に置き始めた。
「先輩、麗子さん!!手伝って。」
一安心したのもつかの間。
俺と麗子も、重そうな物を取ると、扉の前に置いた。





ドンッ___ドンッ___





暫く、扉を叩く音がしたが、数分もしない内に音は、しなくなった。
「ふぅ。」
俺達は、安心した様に息を吐いた。

『あれ……逃げ切っちゃった…………。』

「!?」










声は…………この部屋の中からする____。


この部屋、物が沢山あって、室内に誰かが居ても分からない。
俺達は、一瞬で凍りついた。

『折角、ヒントへのチャンスだったのに……。』

声は、俺達の周りを、グルグルと回っている様に、忙しなく移動している。

『誰かを裏切って置き去りにすれば、あの人が殺してくれたのに……』

そんな…………
こんな風な、事もあるのか?!





残り時間___21時間23分___