ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode30 超能力 ( No.108 )
- 日時: 2010/06/02 12:12
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆Kaim8JsO5s (ID: cYSZrqDn)
『俺より早い——…か、随分と自信家だな』
「君も随分自信家だね」
『それもそうか、君と話してても楽しくないな。やっぱり速く殺してしまおう』
ドン!
学習能力が無いのか、またスピード任せで突っ込んでくる。
さっき、それは止めた上、カウンターまで当てたはずだ。
「学習しなよ」
アリスの言葉が口から漏れると同時に、肩に一瞬だけ、
重さを感じた。
そして、目の前に居た奴が居ない…!?
『後ろだ…!』
ゴズン!
アリスはそのまま、壁へと叩き付けられ、
左腕が外れ、使い物にならなくなった。
……ヤバイな。
『さあ、次は右腕だ』
再び距離を置き、突っ込んでくる。
さっき、肩に重さを感じた、
肩に、体重をかけ、アリスを利用し後ろへ回り込んだ、
と言った所だろう。
何事に関しても、アリスに2回目は通用しない。
「捕まえた」
肩に当てられた奴の片腕を掴み、怪力に任せて投げ飛ばす!
『反応が良いね、楽しくなってきた』
「ふーん、言う事がコロコロと変わるのね」
今度反撃に出たのはアリスだ。
……魔法は使えない、ここは無難に神通力の系統を使うべきだろう、
ずっと使ってなかったけど、上手くいくかな…?
『おいおい、俺に手当てて何がしたい?蚊が止まった程度のダメージだぞ?』
「うーん、私が魔法使えないの知ってて来てる?」
『それは初耳だ。ま、そんなことだろうとは推測してたがね』
「……そう、正しくて正しくないね」
ドォン!
奴の体に当てた手を中心に、大爆発を起し、
小屋ごと吹き飛ばした。
「あれ?どうした?苦戦してるじゃねぇか、アリス」
「手を貸しましょうか?」
小屋を崩せば必然と2人も気づく。
地下室に居る湖流は別だが、
武器の修理待ちをしているサタンも気が付くだろう。
奴の相手は、5人になる。
しかし、倒すのは私だ。
ただ奴には、『5人居る』と言うプレッシャーを与えられれば十分だ。
『5対1か、厄介だな。それに、君の超能力も予想外だ』