ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

第8話  人間の限界 ( No.11 )
日時: 2010/05/01 15:05
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

ドンドンドン!
3連発で銃が唸り、弾を発射する。
相手は1人、余裕だと思ったのだが、
中々手ごわい。
相手の銃は俺達と同じマグナムである事に変わりは無いのだが、
身体能力と、狙撃力が向こうの方が明らかに上だ。
ドンドン!
再び2連射試みるも、
ことごとく交わされる。
相手は恐らくこの世界の人間、
それに対し、俺はただの雑魚。
彼女はどうかは知らないが、
彼女も銃口の向きを読み取って弾を避ける。
俺には完全にお手上げだ。

「何でそんなに戦闘が続く?」
「銃弾を避ければ続く物よ?マグナム弾は確かマッハ1チョットの速さで突っ込んでくるけど、ある程度距離があれば貴方でも避けれる」

パキィイン!
俺の顔の真横を弾が通過してすぐ後ろの民家跡のガラスが割れた。
こええ!
相手は・・・俺のすぐ目の前!
やられた、キキョウとの戦闘でこっちにはもう意識が来ていないと思っていたが、
コイツ!
少しづつ俺に接近してきてやがった!
いつの間にか俺の頭に銃口が張り付いて狙いを定めている。
その直後、人間とは不思議な物だ、
ドン!
という発砲とともに銃口から弾丸が打ち出される前に
相手の顔面へ銃口を手首をへし折り突きつけていた。
今の俺なら恐らく素手でバズーカに勝てるとすら思えたが、
その弾が敵に吐き出され、敵の脳天を通過した時点で警戒が解け、
地面を跳ね返った兆弾が俺の左手に直撃し、
俺は苦痛のあまり、その場に倒れこんでしまった。
倒れこむと同時に聞いた、ゴキッ!っと言う音は、骨が折れたのかな?
そんな事を考えながら、俺はシアに支えられて近くにあった家の中へ向かった。