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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode31 属性 ( No.112 )
- 日時: 2010/06/03 20:29
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆Kaim8JsO5s (ID: cYSZrqDn)
『その能力…レアだな』
「おかげさまで、生まれた時から使えるよ」
その言葉を合図に、一気にアリスが奴へ突っ込む!
しかしそんな直線的なものが当たるわけもなく、
警戒されているであろう技を馬鹿正直に撃てないのは当然だ。
……さて、如何にして技を当てる?
最初の1発はモロ命中で、内臓をメチャクチャにしたはず…。
ダメージは大きいと見て間違いない、
証拠に、腹からもの凄い鮮血が辺りを紅く染めているのが見て取れる。
『当たるとでも思ったか…?』
「まさか!当たるとも思えないし、何より君のカウンターが無いとさえ思ったよ!」
ドズン!
奴が鈍い音を立ててアリスの横っ腹を奴が蹴った。
カウンターを掛けた事によるカウンターを恐れて、
攻撃は無いと踏んでいたが、
見事に裏切られた気分だ。
「まさか、攻撃してくるなんてさ」
だが、2度目の幸運は無い!
何事においても…!
アリスは再び奴目掛けて頭から突っ込む。
「私に同じ手は2度通用しない!」
『どうだろうな…!』
……?
血…?
ダメージを受けた…?
馬鹿な…!
「何をした!? 」
『何をって、…属性攻撃って奴だ』
属性攻撃…?
確か、師匠もそんなような事を言ってたな。
イマイチよく覚えていないが、
生身の生物が喰らえばひとたまりも無い…だっけ?
「オイ、私の仲間の教え子に何をしている…?」
……あれ?
サタン、気が付いてなかった?
寝てたのかな?
『貴様…確か魔王だったな。俺を楽しませてくれよ…?』
「その前に貴様の命は無い」
『上等…だ…?』
「勝負はもう、私が言葉を口にしたその時から始まっている。悪いが、私の言葉は全て呪文なのだ」
その言葉と同時に、奴は自然発火し、
地下室への扉が開き、湖流が出てきた。
「……何があった?」
「襲撃を受けた」
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