ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Episode34  退けぇぇぇぇ〜!!!    ( No.120 )
日時: 2010/06/06 15:08
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

今、龍の砦の入り口である魔獣口という洞窟を通過している真っ最中だ。
この洞窟が厄介で、磁力、光は愚か、臭いさえ通さない鉄壁の迷宮で、今我が船に乗っている馬鹿猫に案内させている所である。


「だから無理だって!音だけって、俺はふくろうか!? 」

「だって他に方角が分かる奴居ないもん」

「その通りですよ」

「あ゛〜クソッ!安請け合いすんじゃなかった!」

会話を聞きつけてか、他の船の明りが集まってくる。
しかし、この洞窟の中だ、寄ってきた船は全て鍾乳洞などの岩に衝突し沈没するのは当たり前。
自力でどうにかしなければいけないらしい、
恐らくコレは会議に出席する価値のある者かを測るテストに過ぎない。

「あのさ、洞窟ふっ飛ばしていいか?」

「……あ!その手があったか!」

うちの船の真骨頂その1。
行き詰ると破壊の方向へと向く。

「よォォォしッ!ぶっ飛ばしてやる!こんな洞窟なんて…、どぉわぁい嫌いだ〜〜!!!」

ドゴォォォォォオオン!

とてつもない爆発音を周囲に轟かせ、洞窟を破壊し、
船が入り口へと向かう!

「退けぇぇぇぇえ〜〜!!!」

ドズゥゥゥゥ……ン

見事に入り口に乗り上げ、3人は目を回している。
そこに、誰かが船へと高い塔から飛び降りてきた。

「何やってるの!? …まさか、ブラッディ〜?」

「おばッ!船長!何やってるんだよ!」

「それは…こっちの台詞よ〜!!」

ドォォォォオオン……

雷の鳴る空に、もっと凄い雷が地上へ落ちたことを告げる爆発が相次いだという…。