ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Episode47  山賊 ( No.150 )
日時: 2010/06/15 08:02
名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)

私の記憶通り、アーレインの港に津波の高さを調節し、
とても上手に船を停止させ、
碇を下ろすと直ぐにブラッディは猫の姿に戻った。

「どうしてここに来たんだ?」

「クィークのスカウト。ほら、森へ向かうよ〜」

「誰だよクィークって!」

「怪盗Q〜だよん」

そんな風に話しながら歩いていると、あらかさまにぶつかりましたよ?
と言った感じで大男が私にぶつかり、大げさに転倒して見せた。

「おおい゛!ニイちゃん!何ぶつかって素通りしようとしてんだ?あ゛ぁ゛?」

ああ、そういえば前も酒場入ったとたん絡まれたっけ?
ま、面倒だから黙らせるけど。
男はアリスの胸倉を掴むと一気に持ち上げ、壁に何度も叩きつけるが、
大したダメージも無く、しばらく相手の良い様に振り回され、
野次馬が集まってきた所でアリスはその男の腕を捻り切って見せた。

「チョット顔貸してもらえるかな?」

そう言うと、直ぐにアリスは男を裏通りに連れて行き、
首を一瞬で切り落とし、顔の皮を剥ぐと、服を男の物とソックリに変化させた。

「おい、アリス。何してるんだよ?」

「山賊のアジトに警戒されずに侵入するためにちょっとね」

そう言うと、死体を燃やし、森へと早足に向かった。