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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode53 殺し合い ( No.167 )
- 日時: 2010/06/19 17:49
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)
「200年前の神と名乗る物の餓鬼?へーえ、私が殺した事を恨んでるの?」
金の長髪を束ねた女が木の上から聞く。
「まさか、君のやったことは大方正しい。間違いがあるとすれば、世界の書を破壊してしまった事だ。あれさえあれば——」
それに対し、遥か遠くの棟の上で、黒髪の少年がそれに答える。
しかしその答えに被せるように女が言い放つ。
「この世界を我が手の内に?馬鹿らしい餓鬼だ」
2人が離れたその場で会話を続ける。
「クレア、貴様は神に反逆すると?」
「神に反逆?まさか、私とて神の1人だ。魔神って言うね。ま、私は神戒を破り追放された出来損ないだからね〜、今度は協力する義理はないな」
「無礼者め、ここで死に行くがいい!」
ギィィィイン!
金属の剣が衝突する振動音が脳の中を木霊する。
この世界には何も無く、何もする事はできない、
何一つ干渉する事すらできない世界での会話、
つまり、テレパシーでの殺し合い。
馬鹿げた話だが、それができるのが魔法だ。
君達が住むこの魔法世界とは別の物質世界ではコンピューターが私達、
テレパシーがメールにくっ付けたコンピューターウィルスって所だ。
「あ〜そうそう、私は…クレアって名前じゃないよ!」
3度の剣の衝突の末、2人の片方が相手を降伏させ、
世界から消えた。
「あのクソが、何時か我が殺してやる」
で?
どうするんだよ、この人間の群れは!
「参りましたね、棟から出たとたんまさか政府軍がくるとは…」
「誰かさんが暴れたせいでね」
「おうよ!もう一暴れしてやるとするかァ!」
太陽という星の元、という星の月の刃が降り注いだ。
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