ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Episode54  そろそろ始めよう ( No.174 )
日時: 2010/06/22 16:46
名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)

3人は急いで船へと戻ると、案の定ブラッディは怒っていた。

「何だってんだ、このピ————!!!!」

余りに汚い言葉なのでここには出せないが、
場合によっては聞いた事の無い人も居るくらいだろう。
そんなことはさておき、

「はい、今日からこの船に新しいメンバーが増えました〜わ〜……誰か何とか言ってよ」

「何とかと言いましても…私の元仕事仲間ですからね」

そうだ、クィークの仕事仲間だったことをすっかり忘れていた。

「馬鹿猫!何か言う事は?」

「ねェ」

この馬鹿猫ォォォ!!
何か言えよ!白けちゃったじゃないか!おい!

「俺から良いか?」

「ああ、何でも言って!この白けた空気をどうにかして!」

「この船長から聞いたのだが、お前等…神を殺すらしいな。神を殺す事には賛成だ、あの生ガキを絞めるのは俺もやりてぇ。つーわけでだ、今から殺しにいかねぇか?教会から不死鳥の棟へと繋ぐ鍵を俺は持っている」

今から?もう日が落ちるところだ、
余りにも気が早い。

「気が早すぎな——…」

「この日は、神か、この船長の命日だ。神は神通力で船長を殺そうとしている。それに対し、今は何ら無防備の船長、準備の時点で差がある。その差を埋めるために、俺は付いてきた」

今からめいっぱい船をとばせば数分でアーレインへ着くだろう、
今が命日かどうかは知らないが、その可能性が有るのならば消しておくべきであろう!

「馬鹿猫!船を…アーレイン教会へ突っ込ませて」

「正気か !? 」

「ええ、正気で大真面目。龍の砦でやった様にぶちかませ!」

「……もう俺の船の船長と同じ目だな…。了解した、船長!」