ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Episode56  終焉を… ( No.179 )
日時: 2010/06/23 16:31
名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=kRW2UeN65N8&feature=related

「貴方は…ゾディアック!何故ここに居るのですか?貴方の任務は大悪魔サタンの殲滅でしょう」

アリスに驚きながらも、横に居たゾディアックに驚いた様子で神はゾディアックへと話しかける。

「わりぃな、生ガキィ。俺はテメー見てーな雑魚の言う事なんざ聞きたくねぇ。つーかきかねぇ」

「そうですか、残念です。とても良い手駒だと思ったのですが…」

パチン!
ゾディアックの指パッチンは、
カマイタチのように神の頬を軽く切り、
後ろの御神体へと直撃して砕いた。
御神体にあてるとは、何て罰当たりな!
なんて思うが、回りにはぎっしりと同じような像が並んでいる。
当てない方が難しいだろう。

「やはり君は…始末すべきですね」

その言葉と同時に、ゾディアックは糸の切れた人形のように地面へとうつぶせになって倒れた。
……まさか、死んだ?
また……奴が殺した?
師匠………みたいに!
アリスはそのまま我を忘れ神へと突進していく!
そして、神に触れるか否かの所で思わぬものがアリスの突進を止めた。
棟の床を軽く打ち落とせそうな程重いであろう巨大なハンマーだ。

「ふーむ、どういった解釈をすれば良いのですか?アリス」

ハンマーは紛れも無い、師匠の船の副船長、
ヴァム・ノクターン本人のもので、そこにいるのは、まさに本物。

「さてさてさて、どうしてくれましょうか!神と言えど、我が船の船長を殺させ、その弟子までもを殺そうとする輩は…消さねばなりませんね」

ニコニコとしながら、とても恐ろしい事を平然と言ってのけるヴァムはどうも苦手だ。
普段はもっと良い人なのに……。

「こう解釈しましょう。神は、アリスを殺そうとしている。なので私は、神を殺そうとしましょう」

「上等だ、魔神の分身よ!」