ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Episode57  生 ( No.185 )
日時: 2010/06/25 18:35
名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)

「フン、分身としてしか我輩を相手にせんか?本気で殺してやろう。我輩を敵に回したことを後悔するが良い」

ドシュッ!

巨大な剣が神を貫いた!
かと思えば神は剣をいなし、弾き飛ばした時には既にヴァムは神の背後を取り、
巨大なハンマーを振り下ろす!
神は床から無数の棘を作り上げるとヴァムを串刺しにするが、
それすらをも気に留めずヴァムは神に突進し、
迎え撃とうとした神の丁度正面で消えたかと思うと上から蹴りを繰りだした。
息もつかせぬ攻防を目の当たりにし、全員が息を呑む。

「隙ありッ!」

2人の攻防をアリスが割ってはいる。
こうすれば仕留めるのは容易いし、確実に仕留められる!

「小ざかしい!消えるが良い、魔神の分身よ!」

神は一瞬の隙を突きヴァムの体に直接"神の力"を叩き込んだ。
腐っても神、ヴァムですら相手取り倒してしまうこの力!
アリスだけでは絶望的だ。

「殺した……死ねよ、死ねよ、死ねよ、死ねよ、死ねッ!速く…死ねぇッ!」

怒りに駆られたアリスは剣を神へと突き立てる!
それを神は鬱陶しい蚊を払うように吹き飛ばした。

「鬱陶しい、死すが良い。生者よ」