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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode59 星神【ホシガミ】 ( No.189 )
- 日時: 2010/06/27 17:33
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)
アリスにはもう、この場を切り抜けられるだけの魔力、精神力は皆無。
刺さった剣をアリスが力なく握る。
「まだ抗うか?何故そこまで抵抗する?」
「自分の考えを曲げたら……自分で無くなりそうだから、自分の考えは曲げられないよね」
瀕死のアリスはニコリと微笑むと、神の手を掴んだ。
そして……
「もう終わりよ、私も……君も。グフッ!あ゛ー…断っておくけど、君、これをまともに喰らったら、死ぬよ?私の師匠ですら、多分死ぬと思う」
「小癪な!」
神は空いていたもう片方の腕を剣に変え、アリスを貫こうと突き立てる!
ここまでだ、私はこれ以上のダメージを受ければ死ぬ、
発動できなかったよ。
「勝利宣言、早い。私なら…マジック・ハット」
神のつきたてようとしていた剣が、突如横から現れたフィオの帽子に吸い込まれた!
「フム、片腕が食われたか。……小ざかしい!」
神はアリスの突き刺さった剣を持った腕で、
あろうことかアリスごと剣を振るい、フィオを叩きとばした!
「貴様等の希望も尽きたな。貴様のコート、霊の乗り移った物だが、命を壊した事により機能はしない。それに加え、3人の死。残るは貴様だけだ、アリス」
「そのようね、いい加減この剣抜いてもらっていいかな?苦しいんだけど?」
「いいよ、仲間が助けを求めてくるならば、助けにいかなとね」
その正体不明の声の主が、神の腕を掴み胴体だけを投げ飛ばした!
握った腕は投げ飛ばす時に胴体からちぎれ、手元にある。
どれだけ怪力なんだ?この男!
「よッ!お前がアリスか?アリソンから話は聞いてる。ホシガミとして、この星の生物に危害を加えるモノを駆逐する」
「危害?笑わせる、我の所有物だ」
「そうか、仕方ない。そういう神みたいなことは地獄で言えよ、このディロームサマが地獄へ送ってやるからよ!」
「地獄へ送る?笑止!」
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