PR
ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- 第12話 諦めもたまには肝心 ( No.23 )
- 日時: 2010/05/03 11:53
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)
2人が立ち去った直後、
瓦礫が音を立てて持ち上がり、
中から死んだはずの2人が出てきた。
「防空壕って…何でだよ!?何でこんな物が民家にあるんだ!?」
「恐らく地理の関係でかな?シルドアと大都市の丁度中間にあるから、ミサイルがここに落ちても平気なように…だと思う」
ミサイルってオイ、
そんな考えを抱きながらも奴等を追おうとすると、
シアが首元を掴んで止めた。
「ダメだよ、自分からやられにいくなんて!」
う〜ん、最もだ。
相手は2人、
それに対してこっちは1人。
いや、場合によってはキキョウが来るかもしれないが、
俺は戦力として数えられるほど正直強くない。
「分かった、諦めるよ」
「だよね、恭ちゃん!」
「そう呼ぶな!」
恭ちゃんとは、孤児院に俺が来た時の呼ばれ方で、
一番楽しかった頃の呼ばれ方。
そんな呼び方…止めてくれよ。
「たまには諦めも肝心なんだよ」
PR