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第16話  何てタイミングだ… ( No.32 )
日時: 2010/05/06 16:46
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

今は先客と話しているところだ。
先客は誰かって?
それは…

「お前等!?何で…死んだんじゃなかったのか?」
「お生憎、俺って神様に嫌われてるから追い返されたんだよ」

その会話の直後、疾風のマシンガンが火を噴くが、
キキョウの見事な狙撃により、手から弾き飛ばされた。
それを見て、疾風の表情が変わった。
鷹の目のような、とよく形容するが、
正にそれだ。

「今度はコイツだ、俺を…殺せるかな?」

疾風の手元で光の剣が伸びる。
ビームソードだ、
銃弾を当てるとしてもを狙わなければ意味が無い上、狙いにくい。
一撃で倒さなければ、こちらが殺られる。
そんな不安が積もる。
その不安が積もるに連れ、
白刃の体はドンドンと軽くなっていく。

「ビームソード…世間離れした武器だな」

今のは俺じゃない、キキョウでもない。
一時期死の象徴として恐れられた、
蝶と十字架のネックレスが光る。

「何でお前がここに居るんだ、土方」
「通りすがっただけだ、お前も殺さなければいけないし、今ここで決着をつけておくか?」
「上等だ」

それを見て、好機と思ったのか、
名無が弾き飛ばされたマシンガンを手にし、2人目掛けて連射する。
しかし、白刃の身体能力はいまや人間の限界を超え、
土方の剣技は銃弾を全て地面へとたたきつけた。
その直後、見計らったかのように爆発音が周囲に轟き、
その数秒後、アナウンスが入ってこう告げた。

『残りは5人だこのヤロー!最後まで精々気張りやがれ!』

今ここにその全員が居る、何てタイミングだ…。