ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Episode 1 …? ( No.49 )
日時: 2010/05/22 16:25
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

「フム、新勢力の海賊か」

海軍の船の中で一際目立つ服装の男が呟く。
もちろん、新勢力であろうと何であろうと、
海賊を殲滅するのが海軍の仕事である。
直ぐに船を近づけ様子を伺うが、
何かがおかしい。
船員が甲板の上で1人昼寝している以外誰一人居ない。
しかし、警戒することなく彼は直ぐに指示を出した。

「船員の1隊は船で待機、残り9隊であの船を落す」

その指示の通り、海兵は動く。
素晴らしい集団行動だ、
命令が出てからわずか1分足らずで整列し、
小船で海賊船へと向かう。

「万が一、我々が20分して戻らないか、敵の写真が送られてきた場合、本部へと引き返し賞金を掛け指名手配としろ」

その言葉の直後、200人近い海兵が1隻の海賊船へと乗り込む。
しかし、誰一人として海賊が出てくる気配が無い。
そして、甲板で眠っている奴に眠ったまま手錠をかけ、
船へと連行しようとしたそのときだった。
そいつは目を覚まし、手錠の鎖を体温で焼き切り、
自分を運んでいた海兵を一撃で殴り殺した。
殴られた所の骨が砕けている。

「…ふぁ…?ったく、人が気持ちよく寝てたのに…」

彼女は亜麻色の髪をグシャグシャと掻くと、
今度はマトモに口を開いた。

「ねえ、アンタ達、誰?」
「…海兵だ]
「へ〜、海兵…敵だったっけな?」

その言葉の直後、彼女の姿が消え、
次に現れたときには…
船上にいた人間を全て殺した時だった。


「本部へ戻り、写真を公開する!名前は調べれば分かるだろう!」