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Episode 4  樹海 ( No.56 )
日時: 2010/05/22 16:33
名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)

聞くまでは良かったのだが、
彼等は中々話そうとはしない。
ますます怪しいが、野蛮な真似はしたくないし、
どうすっかな?
そんな考えが頭を過ぎるが、
直ぐに消え、吐かせようと方向を一気に変える。
どうしたら吐くかな?
そんな考えは特に顔に出てしまう。
山賊たちが怯えているのが見て取れるが、正直無視。

「そうだ、他の人に聞こうかな?君達の首を持って町中歩き回れば誰か気が付いてくれるかもね?」
「わ…分かった!話す!話すッ!」
「最初からそうすれば良いのに」
「怪盗Qって奴は町外れの樹海に住んでるって噂だ、俺達じゃ歯が立たないくらい強い。前に100人くらいでそいつ1人を襲ったんだがかすり傷一つ負わせられやしなかった。ホントだ!信じてくれよ!」
「まあ良いよ、信じて樹海に行ってみる」

直ぐに男を解放するとソレを待っていたかのように
店長が声をかけてきた。

「スゴイねえ、ここで用心棒やってく…」
「君は君で愚かだね、前の用心棒使ってやりなよ。使えるようには見えない雑魚だけどさ」

店の戸をくぐり、外に出る。
日が落ち始めている、
早く行かないと迷うな。
そう考えたのだが、考えが直ぐに変わる。

「行くよ、ブラッディ」
「結局俺を使うのか」