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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode14 壊せ! ( No.79 )
- 日時: 2010/05/22 21:48
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆akHvV3kiSo (ID: cYSZrqDn)
「ッわ!危ないですね」
その「危ないですね」は、
首が吹っ飛ばされそうになって危なかった。
それが正しいように思える。
そう考える間にヴァムの振るったシッポが私の頭がさっきまであった所を恐ろしい速さで通過する。
音速より早いかも…。
通過した尻尾に手を掛け、
龍化したヴァムの背中を駆け抜け、
角の間を通り、
ワイフの言っていた小さな「眼」に
適当な白魔術を叩きつける。
「グ゛ァ゛ア゛ア゛ァ゛ア゛ァ゛!」
「眼」を潰すと、
痛みでしばらく手が付けられないくらい暴れ、
私を振り落とそうとするが、
角にある小さな棘を手のひらに突き刺しやり過ごす。
簡単に突き刺すとか言ってるけど、
実は死ぬほど痛い。
「うぁ゛〜…涙出てきた…」
「そのまま耐えて次は手を伝って胸の魂を砕け!」
「簡単に言ってくれるな〜…あ゛〜痛い」
痛みを押し殺し、
ブンブンとスゴイ速さで振り回される腕に掴り、
胸の辺りに到達し、言われたとおり、
胸の所にあった黒っぽい玉を殴り砕く!
「ア゛…ァ…」
砕くと、一気に体積が縮小し、
瀕死のヴァムの上に私が覆いかぶさった状態で元に戻った。
「お疲れさん」
「結局何か作業をやったの私だけじゃん」
「まあ言うな、2人ともここに居るだけで死にそうなんだから」
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